◆◇◆拓海side◇◆◇



「あーあ、せっかくの休みなのに…」

「んだよっ!?俺と遊ぶのがそんなに嫌か?最近、中坊んとこばっか行ってて寂しかったんだからな」

「リュウジとなんか学校でも会えるし。それより朱里に会いたい…」



朱里は今日ユメちゃんとカラオケだっけ。

可愛すぎてナンパとかされてないかな…心配。

会いたい。あの笑顔に癒されたい。

でも…正直今はそれどころじゃない。



「おまえ学校でもほとんど佐伯と一緒にいるし、家も隣同士だろ?いつでもどこでもイチャついてんだからたまには俺の相手しろよ」

「はぁ…リュウジ相手にならないくらいゲーム弱いからつまんない」

「拓海が強すぎんだよっ!おまえには弱点ないのか?なんでも完璧にこなしやがって…」



どうしよう…今は呑気にリュウジの家でゲームなんかしてる場合じゃないのに。

というのも、もうすぐ朱里の誕生日だからプレゼントをどうするかすっごく悩んでるんだ。

去年指輪というインパクトがありすぎるプレゼントをしてしまったから、こんなに悩んでしまうわけだけど…

いや、ほんとに困った。

滅多に困ることなんてない俺が、ここ最近はこんな風にプレゼント問題で本気で頭を悩ませている。