今日もたっくんに溺愛されちゃっています。




親友は席を立つと、向かいに座る先生を見下すように視線を落とします。

その瞳は、まるでゴミクズでも見ているような冷たいもので…背筋がゾッとしました。



「先生はうちの親がこの学校にかなり寄付してるの知ってますか?だからうちの父に言えば教師一人クビにするくらい簡単なんですけどね」

「…っ、…一体Bの望みは何なんだ?」

「そうですねぇ…Aにカンニングを認めさせた上で俺に謝罪させてください。そしたら俺は笑って許してこれからもAの親友を演じてあげましょう」

「そんなことしたら…」

「大丈夫ですよ、誰も先生を責めたりしませんから。これからも俺が裏で噂を流し続けるので周りの連中が勝手にイジメてくれるだろうし、自然に不登校になるでしょう。俺より成績のいいAが学校にいるのが本気で嫌なので…お願いしますよ、先生?」

「いや、でも…」



大丈夫。先生は、味方。先生だけは…裏切らない。



「きちんとできたら父に先生のことを素晴らしい教師だとお伝えします。そうすればコッソリ謝礼くらいは貰えるはずですよ」

「…」

「クビになって一文無しになるより、謝礼を受け取って贅沢しましょうよ。…ね、先生?」

「…分かった。Bの味方になるから…謝礼はきっちり頼むぞ」

「ふはっ、お任せください」