そのまま夏休みに入り、新学期になった頃にはみんな噂のことなんて忘れてしまったのか、自然とイジメもなくなりました。
そんな中で行われた2学期最初の試験の日。
彼は、この試験で満点を取ることを少し恐れていました。
トップになってまた変な噂が流れてイジメられたら…そう思ったからです。
もうあんな目に遭うのは絶対嫌だった彼は悩んだ結果、全ての教科の試験でわざと2問程度間違えた答えを書くことに決めました。
それを…コッソリ隣の席の親友が見ていることなんて気付きもしないまま。
全ての教科の試験が戻ってきた日、彼はまた担任に呼び出されます。
先生は彼に、試験の答案用紙を全て机に並べるように指示を出しました。
彼は言われた通りに鞄から取り出した答案用紙を机に並べていきます。


