今日もたっくんに溺愛されちゃっています。



◆◇◆拓海side◇◆◇




マサトと出逢って3ヶ月。

季節が変わり、エアコンの付いていないマサトの部屋はひんやり感じるようになった。



相変わらず心は開いてくれないけど、ノートを見たあの日から俺はごく普通の友達としてマサトと接している。

だから説得なんてしないし、無理に外に連れ出そうとする必要もない。




「マサト、お菓子買ってきたよ。これ、前美味しかったって交換ノートに書いてたよね」

「…」

「あとさ、俺のオススメの漫画少し興味持ってたじゃん。今日持ってきたから貸してあげるよ」

「…」



とまぁこんな感じで会話はいつも一方通行。

それでも交換ノートのおかげで話題は広がってるし、これでいいと思ってる。


交換ノートの内容は、お互い他愛もないことばかり。

例えば、マサトが書くのは大体好きなもののこと。

空が綺麗だったとか、これが美味しかったとか、せいぜい一行程度の短いものだ。

だけど、たまに俺がノートにこれはどう思う?なんて質問すれば、次の日には答えを書いてくれてることもあって。

きっと、マサトとのコミュニケーションはこれが一番なんだろう、と実感してる。