“少しでもいいから朱里の顔が見たい。窓開けて?”



その文面を見た次の瞬間には、手に持っていた携帯をベッドに放り投げて勢いよく窓を開けていた。



「ハハ、そんなに慌ててどうしたの」



そこには優しい笑顔のたっくんがいて…自然と目に涙が溜まっていくのを感じていた。



本当はすぐそこにいるのに、たっくんの顔が見れないことがすごく苦しかったんだ。

言うならば、たっくんは私の生活の一部だから。

お腹が空いたら食事をするように、

眠たくなったら睡眠を取るように、

それと同じように、私の毎日には当たり前みたいにたっくんがいたから。



でもね、今になってやっと気付いたんだ。

いつだって私が会いたいと思う前に会いにきてくれていたから…いつも私の隣にはたっくんがいたんだってことに。