「起きた?」



すぐそばから聞こえてきた声に顔を横に向けると、私の隣にはたっくんが横たわっていた。

ただでさえ寝起きが悪く、全く頭が働かない中でこの状況は飲み込めない。




「えっ…?なんで…?」

「昨日飲み物買って帰って来たら爆睡してたんだよ」

「そ、そっか。そういえば一気に眠気に襲われちゃったような…でも何でベッドで寝てるのかな…?」

「ラグの上で寝てたから俺が抱っこでベッドに運んであげたよ」

「だ、抱っこ…!?」

「うん。起こしても全然起きなかったから」



顔が一気に熱くなり、恥ずかしさで赤くなった顔を隠すように手の甲で覆う。

疲れてたとはいえ寝ちゃうなんて……

それも抱っこって。もう恥ずかしすぎてたっくんの顔見れないよ…