「もー…二人とも早く出てってくれない?まだ朱里とイチャイチャしたいんだけど」
「まぁ!気付かずごめんねぇ」
「じゃあ朱里、うちで飲み直すから好きなだけイチャイチャしてから帰っておいでねぇ」
「なんなら泊まったっていいからね~」
バイバーイと陽気に手を振りながら二人が部屋から出て行くと、私はすぐさまたっくんをキッと睨み付ける。
「なんであんな恥ずかしいこと言っちゃうの!?」
「え、なに怒ってるの?可愛い」
「だから親に言うことじゃないでしょっ!」
「でもみんな俺が子供の頃から朱里を好きなの知ってるんだよ。あんな話、朱里がいないところでしょっちゅうしてるしね」
「そ、そうなの…?恥ずかしくないの…?」
「全然。朱里への想いに恥じることなんて何もないし」
私は恥ずかしいのに…堂々とそんなこと言われたら怒るに怒れないよ。


