感情のままにギュッ…と抱きついてみる。
恥ずかしいけど、でもすごく幸せ。
「メリークリスマス…たっくん大好きっ…」
恥ずかしくてたっくんの胸に顔を埋めるように呟くと、胸のドキドキが伝わってくる。
私と同じようにたっくんもドキドキしていることが、なんだか嬉しかった。
「朱里、顔…上げて?」
「…ん、」
冬なのに熱を帯びた顔はきっと真っ赤なのだろう。
顔を上げた瞬間たっくんが笑ったからそう思った。
「朱里のその顔可愛い…絶対俺にしか見せたらダメだよ」
たっくんの手が私の頬に触れると、自然と目を閉じた。
キスなんて絶対無理だと思っていたのに…
唇が重なった瞬間、また愛おしさが込み上げたのを感じていた。
初めてのキスは、さっき食べたイチゴケーキの味。
甘酸っぱくて…でも優しい。
今まで知っていたその味が一瞬で恋の味に変わる。
たまらなく幸せだった。


