◆◇◆拓海side◇◆◇



「たっくん…最近どうしたの?おかしいよ」



おっ!さすがの鈍感お姫様も気付いたか?

でも知らんぷり知らんぷり。




「え?おかしいって何が?」

「だから寝顔見に来たり、とか…」

「とか?」

「あとは…ハグ、とかキッ…キス、…とか!言うし…」




ハグとキスって言うだけで赤くなっちゃうとか…

可愛すぎっ。




「それの何がおかしいの?」

「幼馴染みにそんなこと言うなんて変だよ。か、からかってるならやめて!」

「からかってなんかないよ。全部本気で言ってる」

「ほ、本気…?」

「そう。本気」

「それってもしかして…たっくんは、」




そうっ!ビンゴ!でもそっから先は言わせない。

絶対俺の口から言うって決めてるんだから。


その思いが強すぎて、思わず朱里の口を手で塞いでしまうと有り得ないくらいに朱里の顔は真っ赤っか。



「あ、ごめんね。びっくりした?」

「ううん…私こそごめんね…?」



朝からその目で俺を見上げるなんて…
しかも潤んでるし。

俺…理性な。ファイト!