「オジさん、オバさん、じゃあ行ってくるね」

「たっくん、朱里をよろしくね」

「え?それはもちろん生涯愛し、」

「朱里はよく転ぶからなぁ。たっくんが一緒だと安心だ」

「(あ、よろしくってそっち?)朱里は俺が守るから二人とも安心してね。いってきまーす」

「「いってらっしゃーい!!」」




“俺が守る”だなんてそんな男らしい言葉、小さな頃から一緒にいるたっくんに言われると不思議な感じ。


あんなにちっちゃかったたっくんが…何だかくすぐったい。




「………り?朱里さ~ん、聞いてる?」

「…へっ?ごめん、なに?」

「ボーッとしてたらまた転けるよ。気を付けないと」

「そ、だね。気を付ける…」

「転けそうになったら俺が抱きとめてあげるからね」

「抱きっ…!?」

「ハハ、また真っ赤。可愛い」




もうダメだ。間違いない。

ここまで来たらからかわれてるとしか思えない。

いちいち反応したら面白がられるだけなのに。