「朱里たん、華奢なのにむ、むむむ胸も意外とあるし最高だよなぁ」

「まさに天使ですね、はい」

「あの透き通るような肌…プニプニしたい」

「スイート・マイ・エンジェル…」




あー。全員ぶん殴って海に沈めてやろうか。

というかこれ見てるだけとか絶対無理だよね。

あの写真見て汚いことしてるとしか思えないし…全員潰そっと。

そういう結論に達した俺が次に取る行動はもう決まってる。




「ねぇ、俺の朱里たんで何やってくれてんのかな?」



我慢ならず後ろから声を掛ければ、全員ビクッと肩を揺らして勢いよく後ろを振り返る。

振り向いた先にいる俺と視線が絡むなり、みんな大きく目を見開いた。



「お、おまえは…」

「どうも。幼馴染みという名のストーカーです」

「出たな、ストーカーめ…ちょっとばかりイケメンだからって調子乗るな」

「そ、そうだそうだ!朱里たんは僕らみたいなオタクにも優しくしてくれる天使なんだ!」




誰の前でも態度を変えない朱里は、当然こういう輩にだって笑顔を見せたり優しくしちゃうんだよね。

それはもちろん朱里のいいところでもあるんだけど、俺としては面白くない。