……でもまぁ、ケイくんは太一くんの幼なじみだから、太一くんを通じて連絡が来るよね、きっと。

て言うか、ケイくんはそのつもりで言ったんだろうし。

うん。 だからこのままでいい。


そう思いながら、私も家に帰ることにした。



「……アメリカ、かぁ……」



アメリカって、バスケットの本場なんだよね?

そこでプレーするなんて、凄いなぁ……。

あ、でも……約1年のブランクがあるから、やっぱりすぐには活躍出来ないのかな?


私と同じクラスのバスケ部の子たちは、1年生の間はほとんど基礎練習だったって言ってたし、2年生になった今も、レギュラー入りしてる子は少ない。

……やっぱり難しいんだよね。


でも、それでもケイくんはアメリカに行って、本場の地で学んでプレーしていくんだ。

そして、いつかは頂点に……──。



……夢が夢じゃなくなる。と言うのはとても難しいことだけど、ケイくんは夢を諦めてはいない。

だからきっと、ケイくんの夢は叶う。



「ケイくんは、日本一……ううん、世界一の選手に、きっとなれるよね」



そう呟きながら、遠くの空を見つめて微笑んだ。