──高校1年生。春。








私は前から憧れだった桜北高校に入学した。



紅いリボンを胸に飾り、綺麗な皺1つ無い制服のスカートの裾を揺らしながら桜が舞う風を切って歩く。






朝比奈 奏。16歳。
新しい人生の始まりだ!





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『……1年2組…』



靴箱で渡された生徒用の紙を見ると、どうやら2組らしい。


まぁ、私からしたら何処でも良いのだけど。


ふと立ち止まって人の多い廊下を見渡すと




「何組になった?」


「同じクラス?!やった!!」


「クラス違くても遊びに行くね」







なんて話して賑わっている。



今の私は中学で仲の良かった友達と違う学校に行ってしまい、所謂“ボッチ”状態で。






…まぁ、新しいクラスで友達沢山出来るよね?






そう言い聞かせて教室の扉を開けた。