ありふれた恋。


「じゃぁ俺たちの関係は?」


陽介の言葉にドキリと心臓がいち早く反応した。


「夕方におまえ言ったよな?俺たちは友達でなければ恋人でもない、って」

「……」


「俺たちも悪友?」



意地悪な質問を投げかけられて、私が取るべき行動はひとつしかない。



「おい、聞いてるのか?」




陽介の言葉に反応せずに、寝たふりを開始する。



歯ぎしりもしておいた方が良いのか迷うところではあるが、そこまで女を捨てるつもりはないため止めておいた。



「……寝たのか」



陽介の手が私の頭に触れ、軽く撫でられた。




「おやすみ」



優しい声が聞こえた。


ごめんね、その答えはもう少し、
待ってください。