ありふれた恋。


私は知っている。
気分なんかで大学に遅刻するような人じゃない。
10分前行動の陽介が理由もなく寝坊をするはずがない。


それじゃぁーー
今日は、どんな理由があるの?



私のためだと思うことは勝手すぎますか?



「高校にちゃんと行けよ」

「う~ん」


パンを頬張りながら、唸る。


「もう今日は休もうかな」

「親に金払って貰ってんだろ、いい加減なことはすんな」



ほらやっぱり陽介は真面目。


「夕食は外で食べさせてやるから、しっかり勉強して来い」

「え?ホント?」

「ああ」



夕食も一緒、
まだ陽介の側に居ても良いんだと、ほっとした。