ありふれた恋。


再び訪れた静寂。
しばらくすると規則正しい寝息が聞こえてきた。

このまま目を閉じれば、決まりごとのように"明日"がやってくる。

またいつもと同じように、私が眠っている間に陽介は大学へ行ってしまうのかもしれない。



「…寂しいよ」

声に出して呟くと余計に胸が締め付けられる。



「陽介のこと、大好きだよ」

口に出してはいけない想いを発することは今夜だけにするね。


18歳の誕生日、初めて陽介の隣りで眠った。