「……私以外の誰をも見ることなど、あなたにはもう許されないのだと知るべきだ」
口にすると、周りに見せつけるようにもして、強引に口づけてきた。
再び周囲からは祝福の拍手が上がる中で、自分の心が悲鳴を上げるのが聞こえるようだった。
「……私はお客様に挨拶をしてくるから、奴と今生の別れでもしてくればいい」
キースが言って、唇の端に笑いを浮かべる。
抗えない悔しさに、震える手を拳に握り締めて、「……はい」とだけ、ようやく口に出した……。
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