「ジュリア様……あなたを、私のものにしても…宜しいのですか……?」
言葉を区切り自らに言い聞かせるようにもして、リュートが尋ねる。
「……してよ」
返すと、ためらうような唇が柔らかく合わさって、その熱さに身悶えるようにも感じた。
「……愛しているというだけでは、足りないとおっしゃるのですか…」
「……愛しているのなら、その証しを見せてと言ってるのよ…」
「……愛の証しを……」
思い悩むようにも呟いて、
一瞬、胸元に顔をうずめかけて、その先へ及ぶようにも見えたけれど、
「……。……私に示せる証しは、これが限界です……」
ドレスの肩口を僅かに引き広げると、
そこに、紅くキスマークを付けた。


