「……関係ないでしょう」
気づかされて、微かに赤くなった顔を背ける。
「……あの執事とは、どこまで進んでいるのですか?」
「…なっ!」"何を聞いてるの!"と言うつもりが声にならなくて、言葉に詰まる。
「……従僕を慰みものにするのも良いですが、あまり深い関係になるのは……」
キースが言い終わらない内に、その頬を思いきり引っぱ叩いた。
パンッという渇いた音が響いて、慌てたようにリュートがその場に駆け込んでくる。
「…お嬢様、何を…!」
叩いた頬を押さえて、キースがにやりと笑う。
「……なるほどね。……そんなにも真剣で、気持ちに余裕もないと……」


