「……。……いいえ、そのようなことは……あの舞踏会でも、私の気持ちはお伝えしたはずです……」

「……だったら……」

言いつのる私に、

「……これ以上すれば……」

唇をつき合わせるようにもして、

「……私の制御が、効かなくなるのです……」

リュートは喋った。

「……あなたへの想いを口にすることが、私にとって、どんなに耐えがたいものなのか……」

端正な容姿に苦悶を滲ませて、

「……ご理解ください……どうか」

言って、そっと私から離れた……。