「貴女様を助けに来たのです……このままでは、本当に死んでしまわれます……」 「……いいのよ、もう……」 首を横に振る。 「……命なんて、惜しくなんか……」 言う私に、「いけません……」と、サムが涙をこぼす。 「生きて、ください……ジュリア様、先に死ぬのは、年を取った私の方でいいのです。貴女様は生きて、もっとお幸せに……」 泣きながら、言い聞かせるようにも話してくれる。