「……本当によ、あなたの子だわ。あの時の……」

言いかけるのを、

「……あの時だと!? ……おまえが、汚らわしい執事に抱かれて、帰った夜のことか……」

ゾッとする程、冷たく彼が言い放つ。

「……彼には抱かれてなんか、いないわ…あなただけよ…」

首を横に振る私に、

「私は信じられないと、おまえにそう言ったはずだ」

キースは取りつくしまもなく言い捨てて、私に背中を向けた……。

「……待って、キース……」

引き止めた私に、振り返ることもなく、

「……二度と、穢れたその口で、私の名前など呼ぶな…」

キースは、歩き去った……。