「わかりましたね、ジュリア!」

「…はい」

しおらしく頷いて見せると、母は広間を出て行ったーー。

「……紅茶を飲み終えたら、軽めのランチをお持ち致しますか?」

リュートに尋ねられて、

「……いらない。舞踏会で晩餐もあるから、別に食べなくてもかまわないもの……」

と、首を横に振る。

「御意に」

言う彼に、

「……ねぇ?」

と、リュートに顔を向けた。