……挙式が済み、城での彼との生活が始まる。

侍女たちに身の回りの世話をされ、キースと食事や会話をして、重ねられていく毎日……

その生活は、結婚をする前とあまり代わり映えのしないものだったけれど、

そこにリュートがいないというだけで、それはより味気なく空虚なものにも思えた。

ただ、彼のことを考えても、もう仕方のないこともわかっていて、

寂しさを抱えながらも、キースを好きになっていこうと務めることしか、私にはできなかった……。