「お願い、ってなんですか?」 そう聞くと、玲緒さんは思い出したかのように笑い人差し指で頬をかくしぐさをした。 「…今度、よければデートしてくれない?」 「デート…?」 「あ、嫌ならいいんだよ?ただ、なんか陽葵ちゃん元気ねーなって思ってさ。」 うそ…私って、そんな感じだったんだ…。 「美琴ちゃんに聞いててさ、陽葵は元気な子だーって。それが今日、顔曇ってるから……なんかあった?」 私の顔をのぞき込みながら玲緒さんは言った。