「…そうかもしれない。もう一回手紙見返してみる」

 私が見た茶髪の男の子は夢だったのかもしれない。

小学校の時にもらった手紙を読み返してみよう。

家の引き出しにある手紙を思い出しながら、杏奈と話した。

「…そうしたら、いいんじゃない」
 杏奈は私に笑顔で笑いかけて言った。