私たちはそのまま同窓会には戻らず、しばらく高台でスーパームーンを見ながら、10年分の想いを伝えあった。


私だけじゃなく、瀬野尾くんも抱えていた気持ちがたくさん、たくさんあって、それが10年目にして聞くことができ本当に幸せだった。



私たちの思い出話は、高校生の頃から始まった……



まったく、ずいぶんと長い間、私たちは自分の気持ちを隠して過ごしていたみたいだ……



私たちはいつまでも、いつまでも語り合った。



10年の月日をゆっくりと埋めるように…………