その瞳は、嘘をつけない。

スポーツとか筋トレって、なんとなく自分には無縁な気がしていた。
習い事やジムに通っている人を見ると、鍛えてるんだな、偉いなーなんて思っていた。
身体を動かすことで、こんなにも心がすっきりするなんてこと、知らなかった。

そんなに汗はかいていないけど、身体全身が火照っている。
きっと顔も真っ赤で、メイクも崩れている。
でも今この瞬間だけは、そんなことも気にならないくらいすっきりしている。

「落ち着いたら、お待ちかねのケーキだな。」
「はーい。」

一之瀬さんがはリビングダイニングに移動してテーブルを用意してくれている。
壁に固定されているタイプで、普段は脚を外して畳んでいるようだ。
使っているところを見ないと、テーブルだなんて気づかないくらい。

「私、コーヒーでも入れますね。」
「あぁ・・・インスタントしかないけど。」
「大丈夫です!」