その瞳は、嘘をつけない。

「実加ちゃーん?やけに機嫌いいじゃなーい?
土曜日はどうだったの?」

休憩から上がった後、いつ一之瀬さんが来てくれてもいいように!と
とにかく笑顔で、張り切って仕事に励んでいた。
午前中に来てくれてたんだから、今日はもう来るはずがないってわかりきってるのに、
完全に舞い上がってしまっている。
つくづく単純だし、私の変化は周りの目にも明らかな用で、
ランチのピークが過ぎた隙に、映見ちゃんが近寄ってきた。

「何もありません。」
「じゃあその上機嫌はなに!?実加ちゃんの周りにお花が飛んでるよ!!」

機嫌がいいのは自覚してるけど、そこまで言われる程なのかな・・・。
 
「そんなに、いつもと違う?」
「クールビューティー系の実加ちゃんが極上スマイル浮かべてるんだもん。
他のスタッフもみんな気づいてるよ。」

クールビューティーはともかく、
そんなに浮かれてるんだ、私・・・。

接客業だし、笑顔でいることは悪くないと思うの。
でもにやにや笑いにならないように気を付けよう・・・。

「で?土曜日のこと、まだ聞いてませんけど!?」
「ここでは言いたくない。」

にやにやしていた映見ちゃんの顔が、すぅーっと真顔になる。

「え?もしかして本当に何かあったの?
ここでは話せないような展開になってるのね!!」

あぁ、墓穴を掘ったような気がしてきた。

「映見ちゃん、仕事しよう・・・?」