その瞳は、嘘をつけない。

「はぁ。」

謝るって、何を?
状況を全く把握できない。
たぶん今、相当間抜けな顔をしていると思う。

この人、秀くんと付き合い始めたことを、元カノである私のところに謝りにきたって、そういうこと?
それって、謝るとか、そういう必要あるのかな?
返って惨め。

映見ちゃんも、目をまん丸くして彼女を見てる。
一之瀬さんって名前が出てきたし、きっとこの人が秀くんのお見合い相手だってことも察したと思う。

私も映見ちゃんもポカンとしている中、どうやら彼女も異変を感じ取ったよう。
「え?もしかして一之瀬くんから何も聞いてないの?」

聞いてないも何も。
3週間近く連絡すら来てないよ。

一体この人、どういうつもりなんだろうって。
困惑よりも怒りが沸いてきた。

でもそんな彼女も、わざわざ嫌味を言いに来たようには見えず、むしろ彼女も困惑しているみたい。

「あっ、あの!!
ごめんなさい!!忘れてください。」

そう言って、店を出て行った。

忘れる?
無理だよ。