あっという間に旅行当日。
店長が気を利かせてくれて3連休もらえたので、2泊3日で温泉へ。

2人きりという状態に緊張するほどではないけど、やっぱりいつもとは気分が違う。
運転席に座る秀くんも、いつもとはちょっと違って見える。

道中半分を過ぎた辺りでのこと。
「実家に寄っても良いか?」

じっか?
「実家って、秀くんの!?」
「当たり前だろ。」

実家って言ったら、秀くんのお父さんとお母さんがいるんだよね!?
でも嫌だって言うのも、会いたくないみたいで、秀くんに嫌な思いさせちゃうよね。

それにしても突然すぎる。
「でも私、手ぶらだし…。」
「気にするな。」