さよなら、太陽(仮)



いつもと同じ時間の電車のはずなのに
今日は車内がいつも以上に人で溢れている

乗り込むのは気が引けたけどこの電車を逃すと完全に遅刻だ




(仕方ない‥あの教頭からの遅刻指導受けるよりはましかあ‥)




そう思い意を決して雑踏の中に足を踏み入れる





うちの学校の教頭は相当嫌味な人で

一言も二言も余計なことをぺちゃくちゃぺちゃくちゃ喋り続けることで有名だ

どんなに心の広い人でも
あの人の言い方には腹がたつんじゃないかな





そんなこんなで車内に体を入れ込むことには成功した私








だけど







___『扉が閉まります。閉まるドアにご注意ください。』







あっ…と思った時には遅かった




スクールバックにつけていた
ピンクのくまのキーホルダー





___大好きだったお母さんが
最期にくれた誕生日プレゼント




それが



固く閉じた戸袋に挟まってしまったまま無情にも定刻を迎えた電車は走り出してしまった