委員会終了後、教室に残ったのは、私と峻輝先輩の2人だ。


「天宮さん、今日はお疲れ。」


「先輩!」


私は、勇気を出して口を開いた。


「天宮さんじゃなくて、美琴って呼んでくれませんか?」


「確かに、天宮さんだと、距離感じるし…。分かった、これからは美琴って呼ぶよ」


美琴と言われただけで、嬉しくて飛び上がりそうだった。


「じゃあ美琴も、峻輝って呼んでよ。」


「え!」


考えていなかったことを言われ、顔が赤くなったのがわかった。


「流石に先輩を呼び捨てはちょっと…。」


私がそう言うと、峻輝先輩は笑って、


「じゃあ天宮さんでいいの?」


と言った。


「え!そ…それは…」


「冗談だよ。美琴。また明日ね。」


ドアを開けようとしている峻輝先輩。


これじゃ、前と同じ。


美琴、勇気を出すんだ!


「待って!!しゅっ…峻輝///」


「///…!やっぱり先輩ありにして。」


「あっ…。わかりました!峻輝先輩!」


心の中で何度も言っていたからこれはすぐに言えた。


峻輝先輩の顔が少し赤くなっているのがわかった。