「先輩!!!!!!」


思ったよりも大きな声を出してしまい、急に恥ずかしくなった。


少し離れたところにいた峻輝先輩は、こちらに駆け寄ってきた。


「天宮さん?」


「あっあの!昨日、家反対方向なのに送ってくださってありがとうございました!帰り遅くさせてしまってごめんなさい!」


早口で言った私に、峻輝先輩はクスッと笑った。


「全然平気。それに、送るって言ったのこっちだから。謝る必要ないよ?」


「え…あ…」


なんて言えばいいのか、戸惑っていると、


「あ、洸から電話だ。じゃあね!」


先輩は友達?と電話しながら帰って行った。