ジリリリ...ジリリリ...ジリリ..ガチャッ


「ふぁ..」


私は軽く体を伸ばして骨をならせた


今日から高校生活が始まる


入学初日だし、とりあえず目立たないようにしないと


私は洗面台に向かって胸の長さまである髪をおさげに結び、近くにあるぐるぐる眼鏡をかけた...とは言っても伊達ではあるが


きちっと制服のボタンもしてスカートの丈もちっきり規則通りにした


今目の前にいる自分が自分ではないように見えた


昔の私は髪は金髪で顔は厚化粧をして制服なんて真面目に着た覚えはない


「よし...これでバレないかな」


そもそも地元の中学校からは遠い高校を選んだから知り合いなんていないと思うが、あんな風紀を乱した格好や行動は絶対にしない


私は普通。そう普通なんだから。


そう自分に言い聞かせて学校に向かった