「何がだ」


惚けて聞いたが、言いたいことは何となく分かる様な気がした。


「彼女ですよ、三橋さん。美人だし仕事は出来そうだし、その上、胸も大きい」


そこか…と呆れる様な言葉を吐き、首藤は頭の中で空想を続ける。


「Cカップは確実にあるな。DかE…微妙なところですね」


「どこ見てんだ、お前は」


呆れるぞ、と指摘すると、「男としては気になるところですよ」と言い返す。


「単純にブラジャーで寄せて上げてるだけかもしれないだろ」


ノーブラだった萌音を思い出し、そうではないと知っていたが。


「そうですかねー、大きいように見えましたけど」


首藤はイヤラしそうな顔で呟き、脳内で想像してるようにニヤつく。


「社長、彼女には彼氏がいそうですか?」


空想を止めたのか、急に目線を向けてきた。


「ん?そんなこと聞いてどうする」


「いや、いないなら立候補したいなと思って」


確実にイヤラしいことしか考えてなさそうな首藤を見つめ、「ふぅん」と鼻先で返事する。