幼馴染みと、恋とか愛とか

「おいっ!」


走り寄ると思わず拳骨で首藤の顔を殴り付けた。
床に倒れるあいつを見て、(ぶっ殺してやるっ!!)と興奮したんだ。


でも__



「………し……おん…」


掠れそうな声がして目を向けると、真っ赤な目をして泣いてる萌音がそこに居て。

萌音…と呼ぼうとしたら急に白目を剥いてしまい、ぐらりと後ろに倒れ込んだ。



「萌音っ!!」


驚いて首藤どころではなくなり、ついでにゴツンと聞こえた鈍い音のことも気になった。


「萌音!おい!萌音っ!!」


しっかりしろと頬を叩いても返事もしない。
目は瞑ったまま開きもせず、俺はぞぉーっと背中が寒くなるのを感じた。


「おいっ!首藤!!」


怒鳴りつけながら振り返ると、俺に殴られた奴は頬を手で摩ってて。


「救急車呼べ!救急車!その前にドクターだ、ドクター!!」


我ながら馬鹿みたいに取り乱してしまう。

首藤は最初意味が分からずに呆然としてたんだが、俺が抱き抱えてる萌音の顔色が真っ青で、只事ではないと気付いたみたいで。