「だ!誰?」






私は、聞いた。







「俺は、」






壁から、スゥっと、姿が、現れた。








「フシャーーーー!!」








チェシャが、それに向かって威嚇する。








黒い服、黒い角、黒い尻尾、黒い羽、赤いオーラ♠







ん?赤いオーラ?








なんだそれ?










「俺は、………












『悪魔』でーーす!!」







どやっという顔で、見られても……。











困る私。











「えぇ、っと、何しに来たんでふか?」









噛んだ!!!










「(笑笑)お前の謎をひとつ解いてやろうと思って。それには、条件があるけどな。」








………笑った!!






こいつ今、笑ったよ!







「へ〜〜〜。どんな条件なの?」



あえて、笑う。










「ん〜〜?そうだな〜。じゃあ、俺をそばにつけてくれ。」









は?




…そばに付ける?





そばに、いさせろってこと?










悪魔が、私のそばに?






悪いやつじゃなさそうだから、いいけど…







「いいよ。」








「それ、チョット待ったーー!!!」











ビクゥッ!!











な、何?










急にどこからか、大きな声がした。









またもや、スゥっと、壁から入ってきたのは、










(いや、壁から入ってこないでよ!!)











白い長袖ワンピ、白い五枚の羽根、黄色いオーラ♣








いや、だから、黄色いオーラって何?









「ハイハイ!!こんちくわァ!『天使』でーす。」









元気………すぎる。









明るい声で、言った。









「その契約待って!
悪魔が、そばにいるなら、僕もいる!!」








何、その理論!







意味わかんない!!








でも、悪魔がいるなら、天使がいてもいいしなぁ…








「いいよ。」








「やったぁ!!!」





飛び回る、天使。




(言葉通りに。ふよふよ浮いてる。)







「はい。で、悪魔さん。
なんの秘密を教えてくれるの?」





気になるから、早く教えて!






「少しの情報しか、教えて挙げられないんだけどねぇ〜〜〜。」








ガクン!!







なんだそれ!





「えーーーとぉ、その姿とか、その能力は、『神様』の、せいだって言ったら、信じる?」






『神様』?







信じるも、何も、






「私、泉の女神様見てるから、信じるよ。それに、私シスターだから、どっちにしろ信じないといけないし。」






シスターだからね。







「そう!なら良かった良かった。
はい!俺の情報おしまい!!!」





これだけなんだ………






少し、しょぼい。







「ハイハイ!!自己紹介ターイム!!」







天使が言い出した。







自己紹介!?






する必要ある?






まぁ、いいか。