次の場面は、大聖堂ぽい教会のなか。



私は図書室で本を読んでいた。



イモニール様が現れて、




「この本を読んで勉強しなさい。
次、これの試験をします。
満点を取れるようにしなさい。」



と言った。




その声は、感情がなかった。



今更になって思うが、この少女は、私なのだろうか?



『ユピテル』と呼ばれているし


何よりこの場所を見たことあるのだ。








私の記憶ではマッドと一緒に大聖堂に来たことはない。




とすると、ここは5年前の私の記憶になる。








自分でもものすごい解釈とわかっているが、そう考えるしか思いつかない。







私は、イモニール様から渡された本を読んだ。







難しいことは書かれているとは分かるが







今の私にはとても簡単に思えた







ぐちゃぐちゃにしたような文字


配列バラバラの文字順



到底学者にも読めるわけがない






なのに私は読める。




急に自分が怖くなった。







この時の私はこんなものが読めたのか?





私は表紙を見る






『異世界の扉の通じ方』




と書かれている。






異世界とは、パラレルワールドのことだろうか?





ということは、その扉を開けさせるのを私にやらせるのか?






どう考えてもイモニール様とか学者の方の方が、やった方がいい気がするのだが?




なぜこんなものを私にやらせるのだろうか?






とにかく私はそれについて勉強してみた。






ちょいちょいイモニール様が、やってくる。





そして、




「順調に進んでいるな」


とか




「頑張って励んでいるな」



など、どうでもいいことを言ってきた。




そして、

「試験は3日後だからな、
頑張って備えておけよ、
期待してるぞ☆」



といった





最後にとても怖いことを言った



「今までの子は出来が悪かったから、お前は成功してくれよ、またあんな目に合わせたくない。」





彼は一体何のことを話しているのだろう?




心底怖くなって成功させたいという気持ちが大きくなった