「キィーーーー!!!!!
私は!!!!
聖水が欲しいって言ってるでしょ!!!

それに、あんた…アリスは、世界でただ1人、あの女神が呼べるらしいじゃない。
だったら、あの女神に作らせなさい!」




「嫌です。できません。
願いに添えられず、すみません。」




直角でおじぎした。





ドタドタドタ




ハートの女王の、足音が聞こえる。




とても、憤慨しているようだった。




バシャ!!!!!




ポタポタポタ




頭から、水が滴り落ちる。




どうやら、水をかけられたようだった。








チェシャが、肩の上で、爪を立てる。


痛い。



エリックが、上から何かを落とそうとしてる。


私は、エリックを睨む。



アリエルは、弓を放とうとしてる。


私は、アリエルに目でダメだと伝える。



ウサギは、今にも死神になりそう。


私は、ウサギの手を握り、ダメだと念を送る。




どういう風に、話していいかわからない。




すると、頭の中で、








「(ユピテル。彼女を連れてきなさい。大丈夫ですから、安心して。呼ぶ時は、出てきてと言ってね。)」






フェアリーの、声が聞こえた。



本当に大丈夫なのかな?



思ってはいるが、口が開く。



「…では、ご案内いたします。女神が、直々に、会いたいと申しています。私について来てください。」




スタスタスタ




歩くわたし。



ハートの女王以外が、驚いている。



ハートの女王は、満足気に、堂々と、歩いている。




腹立たしい。




私のブラックな部分が出そう……




歩くうちに、泉についた。



「フェアリー、出てきてください。」




ザバァ!と、フェアリーが出てきた。





「ハート夫人。私に、何か用だったのですよね。私の窓口の、…アリスを、強行突破してまでの、私への用は、なんですか?」




優しく、暖かいゆっくりとした声で、フェアリーは、言った。



てか、今、私の名前忘れたよね。



「聖水をくださらない?
今、すぐに欲しいんです。」

「何のためにで、ございますか?」






「それは、若返るためによ!」






ここまで来てそう言うか、マジ○○!






「…………わかりました。あなたに、聖水をあげましょう。」






今、ものすごい顔してなかった?

空気が、ピリピリしたんだけど。

私だけ?





「女神様は、アリスなんかより、聞き分けがいいね!」





偉そうに!!




フェアリーは、私の体をジロジロ見た。


どうかしたの?と、口パクでいう。




「あの。ハート夫人?
アリスは、なぜ濡れているのですか?」




空気が、凍る。

冷とした空気が漂う。



ハートの女王は、悪びれもせず、




「私が、水をかけたのよ。」


と言った。






女神様の、まゆがピクピク動く。


切れてる感すごい。



何に切れてるのかわかんないけど。



「はい。では、聖水を、」



女神が両手を持ち上げる。



「体全身で、受け取りなさい。」





ザッバァァァァァァ!!!




「私の大切なものを傷つけたバツですよ。」



今、すごいドヤ顔した。



女神が、一般人に、水かけるってどういうこと?ʬʬʬʬʬʬ




「こんのぉ!クソ女神!!私の財力を駆使して、てめぇの泉を埋めてやる!!!」




プチッ!!



あ〜〜〜。私の何かが切れた。




ジャバーン!!




わたしは、泉の水を、持ち上げ、ハートの女王に、被せていた。




「ハートの女王!!たかが、あなたが、女神様に、口を聞かないでくれる?フェアリーが汚れる。もうここに来ないで?」



今までに、吐いたことがないほどの暴言を言った気がする。



てか、私なんで、泉の水を、取り扱うことが出来たの?




「キイ!
絶対に、その泉埋めてやるんだから!!」



「そんなことは、やめなさい!!╬」



声を、荒らげたのは、ハートさん。


ハートさんは、ハートの女王の、夫で、いつも、女王に負けて尻に敷かれている人。


だけど、私は、こんなハートさん見たことがない。


静かで、口答えができない、ハートさんが、自らの意思で、ハートの女王に、立ち向かっている。