「そんな・・・。じゃあ、私たちのこともう思い出せないかもしれないってこと?」

「かもしれないな。」

「二人とも何話してるの?」

「あっ、夏菜。今ね侑士の過去について話してたんだ。」

「過去?」

「うん、そう。それでね侑士が引っ越し先で事故にあったんだって!」

「そっ、そうなの!?」

「うん。それでね、記憶喪失になって、幸いお父さんとお母さんは思い出せたらしいんだけどそれ以外はさっぱりらしいよ。」

「そっか、だから私たちのことを忘れていたんだね。」

「夏菜さんも今さっき、誰?なんて言ってごめんね。」

「いいよ別に。でも話してくれてありがとう。」