「私と侑士と夏菜が幼馴染で、幼稚園の頃からずっと仲良しだった。家も近くて、いっつもそばにいた。けど中学2年生の冬に侑士が引っ越してしまった。」

「そっか。幼馴染だったんだね。今さっきは、誰?なんて言ってごめんね。」

「全然大丈夫だよ。」

「でもどうしてそんなこと言ったの?」

「実は俺・・・・引っ越し先で交通事故にあったんだ。」

「えっ?そっそうなの!?」

「それで、意識不明の重体になったんだ。目覚めたら、何も覚えていなかった。」

「嘘でしょ。記憶喪失?」

「そうなんだ。驚いた?まぁ、幸いおやじとおふくろのことは思い出せたけどそれ以外は何も思い出せないままなんだ。」