「三組?離れちゃったねぇ」




えっちゃんが残念そうに肩を落とし、私もガッカリと顔を歪まず。




「ん?え、あ!でも若菜 またソウ君と同じクラスだよ!!」





「…え?」





えっちゃんの指差した方へと掲示板を見ると、確かに書かれている【橘 ソウ】の名前。





「しかも梶君も同じじゃん!良いなぁ〜」





えっちゃんは私たちのクラスが離れてしまった事よりも、はるかに残念そうな顔をする。




実は私は、一年の時 彼と同じクラスだったのだ。





そして今回で2回目。






この人数の多い学年の中、きっと二回も彼と同じクラスになるなんて誰もが羨むほどの事だと思う。





でも正直、彼と同じクラスになったからといって私には大当たりでも大吉でも何でも無くて…まぁ皆んなの人気者がクラスにいるのかなんてそんな程度。





別に彼を嫌いなわけじゃない。
むしろ顔なんて整っていてカッコイイとさえも思う。




こんな事周りの人に言ったら頭おかしいの?とか、何で上から目線?とか言われそうだけど…





正直私はバイクに乗っていることも、着崩した制服も少しヤンチャな事もカッコイイとは思わない。





みんなから彼はクールでカッコいいって騒がれてるけど、私にはあの独特な雰囲気はどこか冷たそうに見えてむしろ苦手だ。