「止めると思った?」


「だってアンタしつこいから。」


「アンタやだ。」


「は?」


「リュウキ。」


「は?」


なぜかため息をつかれた。


「だーかーら、呼び方。龍葵。」


「リュウキ?」


「そ。」


「…リュウキ。」


「ん?」


「アンタどこにでもいる名前ね。」


ふふ。と心の中で笑ってる自分に気づいていた。


「……いい名前だろ。」


ムスッと拗ねたようなリュウキがおかしかった。


「ほら、送っていくよ。」


「うん。」


少しだけウサギに残ったココアを飲み干している間に私が元々着ていたワンピースを持ってきてくれた。