「じゃあさ、どっか行こうよー。ねー。デートー。」
「死ね。コーヒー飲んだら帰る。」
この男は懲りないのか?
ソファーに腰掛けてタバコを取り出し火をつける。
コーヒーにタバコ。
寝起きにこんなこと出来るのは例えムカつくこの男の前でも良い。
「ね、くれなちゃんはどっか行きたいところある??」
「ない。」
ふーー。
………ん?
………………。
…………………………?!?!?!?!?!
「っ!なっ!あ!、え?!」
「ん?どっかあるの??」
「っち、が!、なま、え!!!」
「ん?名前?……あ!さっき電話の時会社の人がくれなさんって言ってたから。」
「聞いてたの!?!」
「んーん。聞こえたの。」
ああ。もうほんとに信じられない。
「ねーね。くれなって名字?名前?どう書くの?」
「……名字に決まってるでしょ!!!!!」
…嘘だ。
会社の人っていうのは常務のことで西野っていう名字の人が2人居た。
私が後から会社に入ったことによって必然的に私は紅さんと呼ばれるようになった。
