さよならは言わせない

別に彼等を貶めるつもりはないけど、逆に彼等とあの王子様を同列に考えると、それはそれで王子に失礼じゃないかっていうくらい、違う。

同じ制服を着ているせいで、違いが顕著に表れるんだから、皮肉なものだった。


まあ、結婚相手があんなんだったら逆に疲れる気がするけど。


そんなことを思いながら近づいて来る転校生を見ていると、距離が近くなったせいか、目が合った。


しれっと逸らそうとした瞬間、嬉しそうに彼は笑った。



「・・・え?」



自分を見に来た女子へのサービスかと思ったけれど、彼は急に教師に促されるままだった足取りをしかとしたものに変え、真っ直ぐ意志を持ってこちらを目指す。


目的地は私?

まさか。



目が合ってしまった手前、何となく気まずい。

そっと教室へ戻ろうとした時だった。



「凛、久しぶり」



知らない美少年が、私に久しぶりと微笑んだ。