さよならは言わせない

茶色い耳の下で結ばれたツインテールは綿菓子みたいで。

色白な肌にぱっちりとした目。

ニッコリ笑っているだけで周りを幸せに出来るような子だ。


花も結菜のことは呆れつつも甘やかしてしまってる。

二人は中学から一緒で、本当に仲が良い。


「てか、あと40分どうするの?」


一時間目はとっくに始まってしまっていて、流石に今更戻るわけにもいかない。


「んー・・・お茶しに行く?」


結菜がにこりと笑う。


「ま、それしかないか」


花がため息を吐いて頷き。


「そうだね」


苦笑して同じく頷く私。



先生に見つからないように気を付けつつ、私達は第二家庭科準備室へと足を向けた。

私と結菜は料理部で、第二家庭科準備室を部室の様に使わせてもらってる。

少し手狭だけど、いくつか椅子と机、数年前に誰かが持ち込んだ電気ケトルがある。

そのおかげで各自インスタントの飲み物を持って来てお茶くらいできる。


元々は鍋より早くお湯が沸かせるから、調理の時短の為用意されたものだったそうだけど。


まあ、あれば使うのが人ってものだ。