さよならは言わせない

「昔は可愛い系だったんだ?ねえ、後で紹介してよ!」

「うん、いいよ」


目をキラキラさせる結菜に頷き、笑顔を作る。

羨ましい。

自由に誰かを気に入って、それを口にする事が許される。


良い家柄の子供っていうのは、良い生活をさせてもらえる分だけ義務も多い。

従兄なんかはそうだ。


学校に家庭教師、父親の会社についてのオベンキョウ。


聞いてるだけでげんなりするくらい。


じゃあ私は?



父親が会社の役員だから、それなりに良い生活をさせてもらってると思う。

とは言え金持ちでもないし、良い家柄の恩恵を受けているわけでもない。


それなのに私の人生は決められて、制限されて、支配されている。


だからつい、感情が波打つんだ。

時々、どうしようもなく。