さよならは言わせない

教室に一緒に戻るのは正直怖くて、先に伊織を行かせた。

伊織が皆の注目を集める好きに、私もこっそり戻る。


「ちょっと、凛」


予想はしてたけれど、すぐに花と結菜に呼ばれて、私はまた廊下にUターン。

そのまま屋上に連れていかれた。


「えっと・・・伊織のこと、だよね?」

「ちょっと花、聞いた?!伊織って!」

「結菜、落ち着きなよ。てか、さっきの会話ちょっと聞こえてたんだけど、あんた達幼馴染みかなんかなの?」


騒ぐ結菜を窘めつつ、花が話の核心にも近い所にさらりと触れる。


「幼馴染って程親しくないけど、2.3年くらい小さい頃夏休みの旅に遊んでた」

「へぇ・・・ってことは、元々近くに住んでたとかじゃないのか」

「うん、おばあちゃんの田舎に行った時、伊織も同じ時期に来てて、一緒に遊んだの。まあ、私は今日まで伊織のこと女子だと思ってたんだけどね」



伊織が男の子だったことには正直言ってかなり驚いた。

しかもあんなにすごい美形になっているなんて。


あんな人が夫だったら逆に疲れると思っていたけど、中身があの伊織なら、ぜひお願いしたい。

それくらい、私の中で伊織との思い出は楽しくて大事で、ずっと輝いてる記憶だった。


登場人物の性別に誤りがあった事については・・・どう受け止めていいか正直まだ答えは出てないけどね。