「戸澤さんは日本支社で有名だったよ！
仕事も出来る！可愛い！ってね？
なんせ、あのウィリアムさんの推薦で本社異動だったんだもんね！」

とにこやかに話しかけてくる。
ウィリアムというのは、
本社でパートナーだった人だ。
彼も仕事がずば抜けてできた。
彼の元で仕事を覚えた様なものだ。
彼のおかげで泣かなくなった。

「竹内さんも有名でしたよ。
イケメンのやり手コンサルって！」

とだけ答えた。

「戸澤さんさ、可愛いから彼氏いるよね？」

「いないですよ〜」

「えー可愛いのに勿体ない！
じゃあ俺立候補しようかな！」

「いやいや、私は仕事に生きる人間なので」

と適当に答えた。
多分竹内さんのチャラいはこういうことなんだろうな〜
と思いながら資料に目を通す。